場所:東京都葛飾区
年度:2016年
事業主:都市再生機構東日本支社
外装色彩計画:クリマ
平成26年度に改修を行った青戸第一団地に続いてのプロジェクト。第三団地と第五団地は向かい合うように配置されているが、外観の意匠や配色は異なっており、第一から第五まで、青戸団地全体としてのまとまりを形成することが求められた。
第三・第五団地はいずれも水平方向に長いファサードが印象的であること、また妻側に階段室があり特徴的な表情を持っていることなどを考慮し、全体の基調色は第一団地よりもさらに穏やかな1.0程度以下に抑え、明度の対比や変化を生かした配色を展開した。
一見、モノトーンにも見えるごく低彩度のグラデーションは、ほのかに黄赤みを帯びたウォームグレイである。高明度のオフホワイトを基調としながらも、中・低明度を建築の形態や部材の変化に合せ適度に配置することにより、縦方向の分節化にも寄与している。また、ほのかな黄赤みは周辺の樹木の緑とのなじみを考慮したものであり、環境の地として穏やかな背景となるように調整を行った。
今回の改修では、駐輪場の整備等に合わせ、一部のサイン計画についてもデザイン調整を行った。緊急時や夜間の見え方を十分に考慮した上で、サインが取り付けられる背面や空間と一体的に見えるよう、工夫をしている。