春日部市立病院

サインやアートが映える内外装色彩計画

市立病院の建替えに伴う内外装色彩計画。サインデザイナー・島津氏との協働により、わかりやすく、働きやすい環境の形成を目指した。
内装では目的や用途に併せ、サインカラーをむやみに多用するのではなく、診察フロアでは「外来・再診/検査」の区別、ロの字型の病室フロアでは「南/北」の区別にのみ、色彩を配している。

これは、サインは環境であるという島津氏の方針に沿ったものであると共に、計画の当初から検討されていたホスピタルアートとの取り合いを考慮したものであり、設計の進捗に合わせ、アートの設置場所の検証や色調に合わせた背景色の検討など、きめ細かな調整を行った。
サインカラーには市の紋章からグリーン系と、グリーンと対比があり、鮮やかな花のでもあるマゼンタ系を抽出し、春の陽だまりのような空間づくりを実現している。
外装は病院という施設の特性から、清潔感を第一に明るくすがすがしい色調を基本としながら、足元周りには質感豊かな素材を配し、周辺の緑化と共に、来訪者の気持ちをできるだけ和らげるような空間づくりを目指した。

場所:埼玉県春日部市
年度:2016年
事業主:春日部市
改修設計・監理:株式会社昭和設計
サインデザイン:島津環境グラフィックス
CLIMAT担当:加藤幸枝・片岡照博(2016年退社)