環境色彩ガイドライン


クリマが考える環境色彩ガイドライン

 

まちの特性を把握し、色彩構造を構築する

景観を色彩でコントロールするという考え方は、景観法の確立により全国的な広がりを見せています。今後はそれぞれの地域ごとに、その地域の個性を生かした特色ある景観形成が求められるようになるでしょう。 私達は細密な環境色彩調査により、その地域の特性や資源を探り、対象にふさわしい色彩ガイドラインづくりを進めて行きたいと考えています。 失われつつあるまちの地となる色彩。建築・構造物だけでなく、自然景観や土の色などのデータも収集し、色彩構造の再構築を目指します。

システムの運用を促し計画の実現に繋げる

ガイドラインはあくまで計画を進めるための指針です。ガイドラインが完成したからと言って、数年後まちなみが見違えるように美しくなる、と言った可能性はまずありません。私達は色彩ガイドラインという“ツール”を用い、様々な分野と連携・調整を図りながら良好な景観の形成に寄与して行きたいと考えています。 そのため、ガイドラインを有効に活用してもらうための様々な仕掛けや、モデル事業等の立案など、ガイドラインの運用や応用の分野にも力を注いでいます。

全体と部分、双方を行き来し続ける

自治体の土地利用方針や景観形成方針等、ガイドラインを作成する際はそれらの方針との整合性を図り、常に地区全体のまちづくりの方向性を意識しています。 全体を整えるためのシステムやガイドラインは理念を明確にし、その考え方を広めていく事が重要です。一方視点を変えると、個々の集積がまちを形成するということも事実です。まちを歩いている時、一つ一つの建築・構造物の色彩が調和感を持ち美しく感じられることも大切です。 色彩の基準を設け、全体を広い視野でコントロールする力と、詳細な検討とデザイン力により個々の質を高める力。私達はその両方を良いバランスで満足させることを目指しています。

色彩ガイドライン事例

中国長沙市環境色彩ガイドライン(2008~)
中国大同市環境色彩ガイドライン(2006~2008)
外苑西通り景観形成方策検討(2006)
足立区西新井デザインガイドライン色彩基準(2005)
豊洲3丁目地区デザインガイドライン色彩基準(2005)
花小金井駅北口地区色彩ガイドライン(2005)
府中駅南口第三地区再開発事業における都市デザイン監修(2005)
etc…

 

環境色彩ガイドライン作成の流れ

・スケジュールの確認をします。

・上位計画の確認をします。

・地域を取り巻く課題の整理をします。

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・調査目的の確認をします。

・調査項目の抽出をし、仮説の組み立てを行います。

・地域環境を多角的に調査します。

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・調査結果を踏まえ、地域の色彩環境の特徴と傾向を空間的/時間的/社会的側面から分析します。

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・色彩ガイドラインの方針を確定します。

・地域のアイデンティティや将来性を加味し、審美性を確認します。

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・各段階における検討事項を踏まえ、カラーシステムを構築します。

・より高い実現性を目指し、効果的なツールを開発します。

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・モデル事業などを通じガイドラインの効果を確認します。

・広報活動やトレーニングを通じ、関係者の認知度アップを図ります。

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・景観アドバイザー等の導入によって、ガイドラインの効果が継続的に期待できるよう体制を整えます。

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